(2023/11/1)

領収書に関するスーパーの貼り紙について

最近、近所のスーパーマーケットに行きましたら、掲示板に貼り紙が してありました。その貼り紙にはおおむね次のような事が書いていま した。

「インボイス制度の導入に伴い、当店におきましては手書きの領収書 発行を停止させていただきました。当店のレジで発行するレシートは 税法上、正式の領収書として認められております。レシートの利用を よろしくお願い致します。」

これを見て私は、「スーパーマーケットではきちんとレシートが出され ているのに、今でも、わざわざ手書きの領収書を要求する人がいるんだ。」 と思いました。

そして、もう20年も昔、会社で会計担当者だった時代のいやな経験を 思い出したのでした。それは次のような経験でした。

会計の部門で仕事をしていますと、毎日のように領収書が他の部署 から 回ってきます。そして、ときに、この領収書について不正を感ずる ことがあるのでした。

あるとき、他の部署のある方(かた)から近所のコンビニで仕事に必要な 消耗品を買いました、という領収書が回ってきました。

その領収書は 手書きの領収書でした。そして、余白に消耗品の名称と 合計金額だけが書かれています。

私はその コンビニを利用したことがありました。そのコンビニで買い物 をすると、 しっかりとしたレシートを渡されるのでした。そのコンビニ のレシートには買い物をした商品の明細がキチンと印字 されます。 商品毎に単価、金額が明記されています。

しかし、その方は、そのコンビニのレジでわざわざ手書きの領収書をお 願い したわけです。

その方は、その明細を知られたくない、つまり、その領収書にはその 方の私物が含まれている、と疑われるのでした。

( わざわざ手書きの領収書をお願いする理由は何か )

こういう時、会計の仕事は辛(つら)い仕事でした。会社の方ですから、 その 方とはよく顔を合わせますし仕事の話もします。どのように対応する か、 考えなければなりません。

金額的に大きなものではありませんが、会計の担当者として、このまま にはしておけないのです。

私は、色々考えてから、その方に「コンビニのレジでレシートが出され たと思いますが、なぜ手書きの領収書なのですか。」と理由を聞いてみま した。

その方の返事は「以前、もう退職された会計の人にレシートではなく、 手書きの領収書をもらって来るようにと言われました。」というものでした。 

私は、「このような場合、次回からはレジで渡されたレシートをそのまま 持ってきてください。」と答えました。

( 事を荒立てずに穏やかに、しかし、不正はしっかり防ぐ )

人を疑うのは嫌なことです。気まずい空気が流れます。しかし、仕事です。 事を荒立てずに穏やかに、しかし、不正はしっかりと防がなければなりません。

こういうことは始めは小さくても、何も言われなければ人はエスカレートしが ちだからです。辛くとも、会計担当者は最初に対応して抑えることが大切です。

そして、このようなことは、もちろん会計の本には書いてはいません。自分で よくよく考えて,その時の状況の中で適切な対応ができるようにならなければ いけ ないのでした。

(了)

[追記]

私の所にも「消費税インボイス制度」のお知らせが来ました。会社を定年に なって会社で年末調整をやってもらえなくなったため、自分で税金申告をやって いるからだと思います。

会社員は息苦しい生活でしたが、年末調整など細かい手続きを会社がやって くれていて、そうした面は助かっていたのだなと思います。