財務省による「国の借金が〜」という報道を考える
ヤフーニュースに、「5/10に財務省が、2018年度末時点で国の 借金が1103兆3543億円になった。国民1人当たり約874万円の 借金を抱えている計算になると発表した。」という報道が出ていました。
この財務省の発表の仕方については、最近は厳しく批判されることが多く なってきましたが、困ったことに絶対に改められることはないようです。 財務省官僚は「優秀」なだけに、どこまでも国民を馬鹿にしているのかも しれません。
批判の第一は、政府の貸借対照表から借入金だけを取出して発表するのは 正しくないということです。貸借対照表は英語でバランスシートと言う ように財務のバランスを見るためのものであり、借入金という1つの 勘定科目だけを取出して発表するのは明確に誤りだからです。
批判の第二は、「国民1人当たり約874万円の借金」という表現も完全 に誤りであるということです。あくまで「政府の借金」であって、 「国民の借金」ではないからです。国民の側から見ますと、逆に 「政府に対する貸付金」になるわけです。このことは、最近はかなり 知られるようになってきました。
財務省官僚は、消費税などの増税をしたいために相変わらず、このような 不正確な発表をしているわけです。財務省官僚が真実ではない発表をする 目的は、増税したお金で官僚の天下り先をもっと作りたいということの ようです。国民からしますと誠に困ったことです。
財務省官僚のことを考えますと、日本史の本に出てくる第二次世界大戦時 の日本軍の高級軍人を思い出します。当時の日本軍の高級軍人は海軍兵学校や 陸軍士官学校を卒業した人たちでした。彼らは「優秀」な軍人で、そして無能 なのでした。個人としては優れた人は何人もいましたが、集団としては無能なの でした。現代の財務省官僚もよく似た集団であるように思えます。 軍事と経済ということで内容は違いますが、破滅的という意味で歴史のパターンは どうしようもなく繰り返すのでしょうか。残念なことです。
( 政府のバランスシートの全体を見る)
さて、それでは政府のバランスシートの全体を見てみましょう。財務省の ホームページを開いてみます。そこには、2017年度の政府の バランスシートが開示されています。2018年度の分はまだアップされ ていません。
2017年度の政府のバランスシートを見ますと、資産合計670兆5千億円、 負債合計1238兆9千億円、資産・負債差額▲568兆4千億円となって います。
資産の中で金額の大きい科目を見ますと、有形固定資産182兆5千億円、 有価証券118兆5千億円、貸付金112兆8千億円、となっています。 この有価証券や貸付金が天下り先を作るお金なのでしょう。
負債の中で金額の大きい科目を見ますと、公債966兆9千億円、 公的年金預り金120兆1千億円、政府短期証券77兆0千億円、となって います。
政府のバランスシートだけあって、さすがに金額は巨額です。上記の負債の 3つの科目を足し上げますと1164兆円になりますので、ここだけを取上 げて「借金がこんなにあります。」と言われると、われわれ国民は 「うわー、そんなにあるんだ。」と思ってしまいます。
( 政府の貸借対照表はバランスが取れている)
しかし、資産も670兆5千億円あります。その上、政府には課税権があり ます。この課税権による収入は、2017年度は租税収入62兆4千億円、 社会保険料収入53兆9千億円、計116兆3千億円あります。
ずーと先は分らないにしても、この先5年ぐらいは安定してこの課税権収入 を得られるでしょうと考えて5年分を単純計算しますと、581兆5千億円に なります。
企業会計の考え方を応用して、この課税権収入を資産として計上しますと 資産・負債差額はプラスの13兆1千億円になります。バランスが取れているわけ です。国民の1人として安心です。
財務省官僚は随分前から毎年のように「国の借金が大きい、国民1人当り ○○○万円の借金、財政破綻の恐れが〜」と言ってきています。
財政破綻とはどういうものか、正確な定義を聞いたことはありませんが、 そのような何か恐ろしい事態は起きてきませんでした。上記のように 政府の貸借対照表の大体のバランスが取れていることを確認しますと、 何も起きないということが納得できます。
( 財務省は「もっと税金が欲しい」と言うのをやめて欲しい)
しかし、財務省官僚はもっと税金が欲しいと言って、10/1には消費税 の税率を10%に上げようとしています。しかし、今以上に税金を取り立てら れるのでは、一般国民はあまりにも生活が苦しくなります。昔の江戸時代 だって、こんなに税金を取られなかったのではないでしょうか。
政府の貸借対照表は大体バランスが取れているわけですし天下り先も沢山 できたでしょうから、財務省官僚にも日本全体のことを考えていただいて、 もうそろそろ「もっと税金が欲しい、もっともっと税金が欲しい」と言い 続けるのをやめてほしいものです。
(了)