高齢者は楽しく生きる(2止)
(前頁より続く)「老いては駄馬にも劣る」という話があります。73歳になった今、 本当にそうだと思います。老人が年を忘れて、若い人に交じって スポーツタイプの自転車でツーリングなどしなくてよいのです。
ふだん買い物に使っている家庭用自転車で一人で車があまり通らない 畑の農道などをゆっくり走ればよいのです。
今の季節は、晴れた日は空が高く、モズが高鳴きをしています。農道を 走っていますと、バッタが道路脇の畑から出て来ます。自転車を止めて、 バッタを畑に追い返します。そのままにしておきますと、たまに通る車 にひかれる心配があるからです。
ときに、交尾中のバッタが出てきます。大きなメスのバッタの背中に メスの5分の1くらいしかない小さなオスのバッタが乗っています。 それを見て、ふと「色」という漢字の字源を思い出したのでした。
「白川静 常用字解 2003年12月18日初版第1刷 2008年 5月20日初版第12刷 平凡社」の「色」の解説に「人と「せつ」 とを組み合わせた形。「せつ」は跪(ひざまず)く人の形であるから、 人の後ろからまた人が乗る形で、人が相交わることをいう。」とあり ます。
なお、「せつ」は「常用字解」では「即」の右側の字を書いています。 私はパソコンで書けないので、やむを得ずひらがなで表記しておきまし た。
私は、この白川静博士の「常用字解」の解説を読んだとき「うーむ、 実に意味深な解説だ。しかし、こうだろうな」と思いました。「色」の 古代の字形は上の男と下の女が大体同じ大きさです。これが時代が 下るにつれて抽象化されて「色」のように上の男は小さく、下の女は 大きくなって、まるで農道で見かけるバッタの交尾の姿になったのです。
( 白川静の漢字学の出現は衝撃だった )
それにしましても、白川静の漢字学の出現は衝撃でした。白川静は自分 の漢字学を基に、漢字辞典を出版します。すると、東大教授の漢字辞典 を始めとして、それまでの権威ある漢字辞典があまりにも幼稚である ことが明らかになってしまったのです。
白川静の漢字学は「口(くち)」の字源の発見が出発点です。それま では、「口」の字源は人や動物の口の形であるとされていました。その ため、例えば「器」の字源は「四匹の犬が口を大きく開けて吠えて いる形」とされていました。
「器」の中の「大」は元は犬だからです。「犬」から右上の点が省略 されたのです。
ところが、白川静は、「口」の字源は「古代の祈りの儀式に使う容器に 祈願文を入れた形」であることを発見したのです。そのため、「器」の 字源は「祈りの儀式の場の真ん中に犬の死体を置き、儀式の場の四隅に 祈願文を入れた容器を置いた形」であることを発見したのでした。
古代において犬は神聖な動物でした。古代の人は、天に祈るとき、 神聖な動物である犬を殺して祈りの場の真ん中に置き、儀式の場の四隅 に祈願文を入れた容器を置いて天に祈ったのです。
こうして、白川静は、「口」の字源を出発点にして、驚くべきことに、 漢字を通して古代社会の全体の姿を把握し、表現するのです。
( 「白川静 常用字解」は会社員に必須です )
なお、白川静の漢字辞典には「字統」があります。「字統」は充実した 漢字辞典ですが大きく重くて高価です。そのため、会社員は通常は上記の 「白川静 常用字解」で間に合うと思われます。
いずれにしましても、現代の会社員にとって 「白川静 常用字解」は 公私に亘(わた)っての必携の漢字辞典と思われるのです。もちろん 余裕があれば、「字統」も買うのは良いことです。
農道で見かけるバッタの交尾の姿を見て「白川静 常用字解」の「色」 の解説を思い出して、余談をしてしまいました。
元に戻りましょう。先月、9月一杯で細々とやって来たパート、派遣の 仕事を辞めたので、これから何をしようかという話でした。
第一は、もう必要が無くなった物を整理するなどの、いわゆる終活を やることです。第二は、子供の時に楽しかった、自転車で走ることです。 子供っぽいのですが高齢者になったら自由に楽しいことをして生きるのが いいんだと思うのです。第三は、このサイトを書き続けることです。
自由になって、とりあえず、この三つをやっていきます。
(了)(追記)
私は73歳になって、「老いては駄馬にも劣る」という話を本当だな、と 思いました。仕事中にしゃがんだ姿勢から立ち上がろうとした ときに バランスを失って後ろに引っ繰り返ってしまったからです。愕然としま した。人は年には勝てません。
今年は、7年以上の史上最長期間にわたって首相を務めた安倍元首相が テロで暗殺されるという悲劇がありました。安倍首相在任中は、5〜6人 の元首相達が一緒になって何度も安倍首相を批判するということがあり ました。
私が考えるに、元首相達が何度も安倍首相を批判する理由は、安倍首相の 首相在任期間が長いということに対する嫉妬心以外考えられませんでした。 元首相達の首相在任期間は、短い人は8カ月、長い人でも5年です。 そのため、元首相達の嫉妬心による見苦しい醜態が繰返されたのです。
元首相達の年齢は、70代後半から80代、中には90代の人もいました。 元首相といえども年は取ります。70代後半以上ともなると、自制心も失わ れて、嫉妬心が露わになってしまうのです。老害です。
また、この元首相達のグループは、1年ぐらい前だったでしょうか、原発の ことで感覚的な思いつきの批判を、こともあろうにヨーロッパの原発に関係 する団体に送りつけたのです。この時は、松野官房長官が、非科学的な批判を されては福島の人たちが迷惑しますからやめてくださいと、この元首相達 のグループに抗議したのでした。
この元首相達は、いったい何をやっているのでしょうか。これが元首相か と思うと国民として情けないとしか言いようがありません。元首相ともなると 、彼らの老害の被害は国全体に及んでしまいます。福島の人たちはあまりにも 可哀想です。
われわれ一般国民の老害は、もちろん国全体には及びません。しかし、 それでも高齢者の老害は家族や近隣に迷惑です。特に現役の若い世代に迷惑 です。上記の元首相達の醜悪な老害を反面教師として、老害の高齢者になら ないように気をつけたいと思うのです。
新品価格 | ![]() |


