高齢者は楽しく生きる(1)
私は、定年後もパートや派遣で細々と働いてきました。しかし、今年 で73歳になり、もう潮時だなと思い、先月、9月一杯で仕事を辞め ました。
直接のきっかけは、仕事中にしゃがんだ姿勢から立ち上がろうとした ときにバランスを失って後ろに引っ繰り返ってしまったことです。幸い、 ケガはしないで済みましたが、初めての経験で体の筋力もバランス感覚 も衰えたことを分からされました。
仕事の先輩から70歳を過ぎると体は衰えるよと教えられていましたが、 全くその通りです。さて、これからは何をしようかと思いました。もう 必要が無くなった物を整理するなどの、いわゆる終活をやらねばならない なと思いました。
それから、何か楽しいと思えることを自由にやろうと思いました。 インターネットでは、定年後の高齢者の多くは、楽しいことというと旅行、 特に外国旅行やゴルフ、車を使ってのキャンプ生活などが盛んに上げられ ます。
しかし、私は、そのようなことは特に楽しいとは思いません。そもそも 年金生活で、お金(かね)がありません。定年後の高齢者が、外国旅行や ゴルフ、車でのキャンプなどにつぎ込めるお金がよくあるなあと思います。
思うのですが、外国旅行やゴルフ、車を使ってのキャンプ生活などを頻繁 に楽しんでインターネットに盛んにアップする定年後の高齢者の方(かた) は、例えば国を代表する大企業の部長以上であったとかで、蓄財が沢山 あり、また年金も高額の、いわゆる上級高齢者の人たちだと思うのです。
( 子供の時は自転車が楽しいのだった )
大多数の一般高齢者は、私もそうですが、外国旅行などのお金のかかる ものを頻繁に楽しめるわけがありません。子供時代まで考えると、私は 一人遊びが好きでした。
小学校の頃は、学校から帰ると家の自転車を持ち出して自転車の練習を して遊ぶのでした。当時ですから、子供用の自転車はありませんので 大人用の自転車です。
サドルに乗ると足がペダルに届きませんので最初は三角乗りです。 当時の自転車は、横から見ると中心が金属のパイプで三角形になっていました。 その三角形に右足を通し、自転車を右に倒して自分の体を左に倒して バランスをとって自転車をこいで走るのです。
当時の農村は、車が全く走っていませんので、できたことです。 三角乗りができるようになる頃には背が伸びて、棒乗りになります。 自転車の三角形の上辺のパイプにお尻をのせてペダルをこいで走るの です。これはお尻が痛いのでした。
そして、いよいよサドルにのって走ります。喜びでした。次は、おまけ に後ろの荷台にお尻を載せて走りました。しかし、「過ぎたるは及ばざる がごとし」で後荷台乗りは、すぐ止めました。
中学に入りましたら、一人遊びが好きでなどと言ってはいられなくなり ました。部活に入って一生懸命に部活に打ち込み、自転車は通学用の 実用になりました。
そして、高校を出て上京してからは大学に行きましたが、同時に生活の ために働き、大学を出て会社に入ってからは実社会の泥沼の中で揉まれ ながら定年まで働きました。
そして、定年後もパートや派遣で細々と働いてきました。しかし、 今年で73歳になり、もう潮時だなと思い、先月、9月一杯で仕事を 辞めました。
( 仕事を辞めて自由に楽しいことをやる )
これからは自由です。とりあえず、子供の頃、楽しかった自転車乗り から始めましょう。幸い、私が住んでいるところは、10分も自転車で 走ると広い畑作地帯が広がります。その農道を自転車でゆっくり 走っていると実に気分が良いのです。
農道といっても今は昔と違って、きれいに舗装されていて自転車が 走りやすいです。自転車は、ふだん買い物に使っている家庭用自転車 です。
スポーツタイプの高額な自転車は必要ありません。随分と前のこと ではありますが、もう若くはない自民党の有名な政治家で確か幹事長を していた方(かた)だと記憶しているのですが、スポーツタイプの 自転車でツーリングというのを若い人たちと一緒にやっていて、 転んで重傷を負い、政治の仕事ができなくなるという悲劇がありました。
もう若くはないのに、年を忘れて無理をしてはいけません。大多数の 一般高齢者は、私もそうですが、このような重傷を負うようなことが あれば、家族に大迷惑をかけて一発で生活破綻です。
(次頁へ続く)
