(2023/9/1)

テレビのワイドショーを見る

私は、会社員だった時はもちろん、定年後にマンション管理員などを していた時も、テレビを見ている時間はほとんどありませんでした。

外での仕事がありますと、仕事、通勤に時間を取られるということ もありますが、気持ちも仕事にいつも向いていてテレビをじっくり 見るという心の余裕が無いのでした。

昨年、私は体力の限界を感じて、潮時だなと思い、外での仕事を すっかり止(や)めて家にいるようになりました。すると、 テレビを見ることが多くなりました。ワイドショーを見るように なったのです。

( ワイドショーには色々な人が出る )

テレビのワイドショーでは色々な事が取上げられて司会の人と 出演者の人達が話し合います。出演者の人は、元外交官、 元プロ野球選手、大新聞の論説委員、元大学教授、、、と実に さまざまな人達です。

彼らは、年齢的には中年あるいは最近よく言われるようになっ たシニアという年齢層の人達です。誰もがきれいに着飾ってい ます。

彼らは、語り合い、微笑みあい、話合いが和やかに進んで行き ます。意見の鋭い対立のようなことはありません。

話合いのテーマは次々と変わっていきます。政治、経済、外国、 社会、事件、時事、、、などなど実に多彩です。出演者の人達は、 番組の司会者に指名されるとどんなテーマにも自分の意見を 淀みなくそつなく述べていきます。

( ワイドショーの人はどんな事にも意見を言う )

見ていて、よくこんなに何にでも自分の意見というものがあって、 次々と流れるように話せるものだと感心してしまいます。

そういえば、学校のクラスには先生に指名されると、自分の意見を スラスラと述べることのできる級友がいたことを思い出しました。 そういう人達は、性格が素直で成績も良く先生の覚えも良いのでし た。

彼らは、訓練してとか努力してとかではなく生まれつきの性格、 能力に優れていたように思われるのです。

それに引き替え、私などは先生に指名されても何事につけ自分の 意見というものがなく、先生に無理強いされると苦し紛れの意見を 作り出して発言し皆に笑われたりするのでした。

こうした私などとは違い、ワイドショーの出演者達は生まれつきの 性格、能力に優れている特別人種の人達のように思われます。 そして、彼らも、かっては何かの狭い分野の専門家でしたが、 テレビに出演したことをきっかけにして、どんなテーマにも淀みな く自分の意見が言える、いわば雑談家に進化したのです。

彼らの流れるような心地よい雑談を聞いていると、現代は、 雑談家の時代になったのだと思わされます。

一方、テレビには、いわゆる専門家が出てきて意見を言うことがあ ります。彼ら専門家の意見は、しばしば、視聴者の耳に心地よい流 れるような意見というわけにはいきません。

政治、経済、外国、社会、事件、時事、、、など、どの分野であっ ても難しい問題があり、専門家同士で意見が鋭く対立していること も珍しくないからです。

( ワイドショーの雑談が世の中を動かす )

しかしながら、世の中を動かしていくのは、専門家の難しい意見で はなく、私が見るところ、ワイドショーに出る雑談家達の意見です。

彼らは、語り合い、微笑みあい、話合いが和やかに進んで行きます。 テレビ局はワイドショーがうまく進むように努力し、準備し、視聴率がとれ るように全力を尽くします。視聴率が広告収入の元だからです。

司会の人も出演者の人達が争いになったりしないように工夫し、努力 しています。

われわれ国民は、「真実は何か」を考えるとともに、テレビの ワイドショーで、「雑談家達がどのように世の中を動かしていくのか」を、 よくよく考えなければならない時代になったのだと思うのです。

(了)

[追記]

禁断の中国史

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現在、テレビのワイドショーは、原発処理水の報道をしています。各局 とも中国から抗議が来ているというところに重点が置かれています。原発 処理水の科学的側面に焦点が当てられることはありません。

これは、視聴率が取れるようにワイドショーを構成しているからです。 視聴率はテレビ局の広告収入の源です。会社は収益を上げることが求めら れますのでやむを得ないことです。

われわれ国民は、テレビのワイドショーのこうした側面を割引いて視聴 しなければなりません。原発処理水に関する中国の抗議に関する ワイドショー報道を正しく割引くためには、中国という国はどういう国 であるかが分からなければなりません。

そのためには、「百田尚樹 禁断の中国史」が非常に良い参考になります。 読むと怖くなってきますが、現代という複雑で難しい時代を生きる日本人 の必読の1冊として、ぜひご一読をお薦めします。