(続)新型コロナウイルスについて考える(1)
新年になって、政府が首都圏の1都3県に新型コロナウイルス緊急事態 宣言を出しました。私は首都圏の県に住んでいるのですが、私の県も 緊急事態宣言に基づいて、不要不急の外出はやめましょう、などの指示 が出されました。
それにしましても、都知事が首都圏の3知事を従えて政府の担当大臣に 会って緊急事態宣言を出すように依頼したというテレビを見ていて 、色々と考えさせられるものがありました。
テレビでは、都知事がリーダーシップを取って政府に新型コロナウイルス 緊急事態宣言を出させて、新型コロナウイルス対策の先頭に立って活動 しているような報道でした。
しかし、インターネットの情報では、政府は去年の内から都知事に対し 飲食店の閉店時間を午後10時から午後8時に2時間早めるように話を していたが、都知事はこれを聞き入れず、今回の緊急事態宣言の依頼に 持って行くことによって、自分が新型コロナウイルス対策の リーダーシップを取っているという印象を国民に植え付けることに成功 したというのです。
どうも、インターネットの情報が信憑性が高いようです。都知事は、 若い頃エジプトのカイロ大学に留学しました。そして、カイロ大学を 首席で卒業したと言っていました。
その経歴を武器の一つにして政治の世界で出世し、都知事になりました。 しかし、都知事になりますと世間の注目を集めます。カイロ大学のことを よく知っている人が、日本人がカイロ大学を首席で卒業するのは言葉の 問題もあって難しい、と言いました。
その後、都知事は、カイロ大学を首席で卒業したというのはウソでしたと 言ったのです。先生から良い成績だと言われたので、つい話を盛ったと言い変え たのです。
さらにカイロ大学を卒業できたのかどうかも、何だか怪しい話になったの でした。
( 都知事は自分を飾るのに熱心だった )
このように、都知事は若いときから自分を飾るということに熱心でした。 しかし、都知事という大変目立つ地位に就いたために、飾りの部分が剥げ てきたのです。
東京都の財政はヨーロッパの中程度の国に匹敵するほど 大きいという話があります。そういう東京都のトップの地位についたの ですから、もう自分を飾ろうという気持ちは捨てて、都知事の仕事を しっかりやってほしいものです。
現在、新型コロナウイルスは大きな問題です。しかし、都知事はこの国難 ともいえる新型コロナウイルス問題にリーダーシップを取っているという 格好をつけることで、総理大臣への道をつけようとしているように見え ます。
無理なのです。テレビで格好をつけることができても、現代は、すぐに インターネットで本当の話が広がってしまいます。都知事は不思議に思 っていると思います。新型コロナウイルス問題にリーダーシップを取って いるという格好をつけることに成功しているのに、なぜ自分の政治カラーで ある緑の風が吹いてこないのだろうか、と不思議に思っていると思います。
年々、インターネットが大普及し、これまでの格好付けは急速に効果を失っ たのです。若い人たちは、テレビもあまり見ず、新聞を読むこともしません。
情報はインターネットで取っています。テレビばかり見ているのは、高齢者達 です。その高齢者達は、テレビのワイドショーによって「新型コロナウイルスは 怖いぞ」と毎日脅かされるので外に出て来ません。
都知事が、これまで通り、テレビばかり見ている高齢者達によって緑の風が 吹くことを期待しているとしたら、その期待は、はずれます。
( 知事の権限は大きいのである )
今度の新型コロナウイルスの問題で知ったのですが、知事の権限というのは 大きなものです。飲食店に営業自粛させられのも知事の権限です。
その中でも都知事の力は、東京都の財政の巨大さと首都という立場によって とても大きいです。私の住む県の県知事は、先日、都知事が政府に緊急事態 宣言を出すように話をしに官邸に行ったとき、まるで都知事の家来のように 小さくなって他の二人の県知事とともに、堂々と歩く都知事の後にくっついて チョコチョコ歩いていました。
情けないとも思いましたが、東京都と私が住んでいる県では、経済力に天地 の差がありますから、仕方がありません。お金が乏しいことがいけないので あって、決して県知事の責任ではないのです。
それにしても、こんなにも大きな東京都の知事なのですから、都知事はもう 格好をつけるのはやめて、都知事としての仕事に邁進して欲しいものです。
( 「フリをすること」の力は大きい、しかし、、、 )
「格好をつける」というのは、「フリをする」ということです。「フリをする」 というのは確かに生きる上で力になることがあります。「カイロ大学を首席で 卒業」というフリをすることで、都知事は政治の世界で生きる上で随分得を したと思います。
私も会社で経験したことがあります。私と同じぐらいの年齢の人で、「仕事が できるフリ」をする人がいました。若い頃からやっているようで年季が入って いて上手でした。
あるとき、私は働いている部署で、皆の勉強のために会計の話をして欲しいと 頼まれたことがありました。私は、自分たちの勤める会社の「貸借対照表」と 「損益計算書」を解説しました。「貸借対照表」と「損益計算書」の構造の 簡単な説明と、流動比率、利益率、といった定型的な分析の仕方を実際の数字 を使って説明したのですが、このような話を聞いたことがない、初めて聞いた、 ということで好評でした。
最後に、質疑応答の時間がありましたが、いつも仕事ができるフリをする人は 「貸借対照表はバランスシートと言います」と補足説明をしたのでした。何も 知らない若い人たちは「さすがだな」と感心していました。用語を言い換えた だけで、意味の無い補足説明でしたが、何も知らない人に対してはそれなりに 自分をアピールできるのでした。
このように、タイミングよく仕事ができるフリを上手に積み重ねると、以外に 大きな力になるもので、仕事の実力は無いけれども、その人も組織の中で それなりの地位まで昇格したのでした。
( 都知事は今こそ真の政治家になる時だ )
都知事も「カイロ大学を首席で卒業」というフリをすることから始まって、 上手に仕事ができるフリを積み重ねて熟練してきたのだと思います。しかし、 都知事の権限は大きいです。東京都は首都ですから他県に対する影響も大きい です。他県の知事を家来のように扱うことができます
そして、新型コロナウイルスの問題は、国難と言ってよい大きな問題です。 これまでのように仕事ができるフリをしている場合ではありません。都知事は、 新型コロナウイルス対策にリーダーシップを発揮しているフリをして自分の 政治カラーの緑の風を吹きおこして総理大臣を狙うなどと悠長なことをやって いる場合ではありません。
都知事は昔の人が言った「思いに邪(よこしま)無し」の気持ちにならなければ なりません。君子は豹変しなければなりません。都知事は大きな権限を持った 存在です。
都知事は、いつものフリをかなぐりすてて、今こそ真の政治家になって、 都民のため、いや首都のトップとして全国民のために、その大きな権限を使って 政府と協調すべきは協力し、批判すべきは批判して、新型コロナウイルスの収束 のために全身全霊を尽くしてください。
(次頁に続きます)