(2016/6/28)

営業車管理の仕事(2止)

(前頁より続く)

前回は転勤して、営業車管理の担当になったことを書きました。  そして、私が勤務していた営業所では、お正月になりますと営業車の安全祈願の ために最寄(もより)の神社に営業マン全員で参拝し、お祓(はら)いを受 けるのでした。

私も営業車管理担当ということで一緒に行かされました。神社に着き ましたら正月ということで沢山の参拝客が見えられていました。

神社の方(かた)がこちらに並んで受付をしてくださいというのです。 並んでいますと、順番が来まして、神社の方がここに名前を書いてくださいと 言われましたので、自分の名前を書きました。

( 思いもかけない失敗をしてしまった )

私は事務的な受付と思いました。しかし、ここに思いもかけない失敗が ありました。お祓いのときに私の名前が読み上げられてしまったのです。

まさか受付で書いた名前が読み上げられるとは思ってもいませんでした。 いっせいに営業マンの方々の非難の目が私に向けられました。営業所の名称 とそのトップの方の名前を書かなければならないのでした。

私の生まれ育った所にも高い山の上に小さな神社がありました。しかし、 営業車の安全祈願のようなことは見たことがありません。都会の神社では 営業車の安全祈願のみならず、七五三、とか色々な行事があります。

私の生まれ育った所の高い山の上の神社では、そのようなことは何もない のでした。しかし、知らないこととはいえ、営業マンの皆さんには大変申し訳 ないことをしてしまったのでした。無知は罪でした。申し訳ありません。

( 「新入社員の心得」の本には書かれていないことが多い )

私は入社した時、「新入社員の心得」といった本を読んで会社員生活に必要な 知識を身につけようとしました。しかし、日本の会社には本に書かれていな いことが色々とあります。

神社は私たちは普段は意識しませんが、会社の行事には強く関係しているので した。その辺(あた)りの知識は言われなくとも心得ていないといけないのです。

その他にも、「新入社員の心得」のような本には書かれていないことが多いの でした。例えば、「空気を読む」とか、「阿吽(あうん)の呼吸で」とか、「お酒が 出る場での言動」とか、「その会社独特の文章の書き方」とか、です。

「新入社員の心得」のような本に書かれている方法とは別の方法になっている こともありました。細かいところでは、会計の勘定科目についても、その会社の 独特の勘定科目の使い方があるのでした。

また、「新入社員の心得」の本には、「新入社員は積極的に電話を取るようにする」と 書いていました。しかし、これは配属された部署によって異なるのです。

専門的な知識を要する部署に配属されたら、新入社員のときは電話を取ることに慎重で なければなりません。電話を取っても、問合せに答えられないことが多いからです。 新入社員のときは、慎重に様子を見ながら,よく考えて電話に対応しなければならない のでした。

( 会社員生活を円滑に送るための知識・技術は広く深い )

私もそうですが、多くの方がそれほど深く考えずに生活のために会社員になると思い ます。しかし、実は会社員生活を円滑に送るための知識・技術は広く深く、その習得は なかなかに難しいことなのです。

私は、失敗もしながら、そして、長い時間をかけて苦しみながら、一生懸命に会社員生活 のための知識・技術を習得してきました。そして、何とか定年まで勤め続けることができたの でした。

(了)