会計実務の経験(23)ー貸倒損失と貸倒引当金(1)ー
今日は、貸倒損失と貸倒引当金です。「検定簿記講義/3級商業簿記 (平成29年度版) 中央経済社 」では156頁です。貸倒損失と 貸倒引当金は、「検定簿記講義/2級商業簿記(平成30年度版) 中央経済社 」を見ますと、再度、84頁で扱われています。
日商簿記検定を効率よく合格するには、3級、2級と級毎に勉強して いくのが良いのでしょうが、会計実務のための勉強となると項目に よっては、3級、2級の該当部分を通して勉強するのが効率的で良い と思うのです。
このようにして、3級、2級を一通り勉強したら、「財務会計講義 桜井久勝 中央経済社」で会計理論の勉強をします。こうしますと、 簿記会計の技術と理論が組み合わさることによって、理解が進みます。
そして、会計実務に深く係わってくる法人税法の勉強もやりやすく なります。更に、上場企業に勤める会計担当者は、自分の担当業務の 部分を日商簿記1級のテキストで勉強しなければなりません。 もちろん余裕があれば、日商簿記1級のテキスト全体を勉強するのが 良いです。
こうして、会計実務の勉強は、簿記技術、会計理論、法律、と、 ぐるぐる回しながらの勉強になります。重なり合っていて面倒な勉強 ですが、資本主義経済が高度に発達した現代経済の下では、企業は、 特に上場企業は、経営者(報酬)、株主(配当)、政府(税金)と、 幾つもの利害関係者に囲まれており、それらの利害の衝突の調整を 会計が果たさなければならないのでやむを得ないことです。
さて、実際の貸倒れの解説を見てみましょう。3級では、「たとえば 売掛金が貸倒れになったときは、その金額を貸倒損失勘定(費用)の 借方に記入するとともに、売掛金勘定の貸方に記入して売掛金を減額 します。」156,157頁 と記述されています。仕訳を示せば、 次のとおりとなります。
(借) 貸倒損失 ×××(貸)売掛金 ×××
この場合、テキストでは特に説明がありませんが、貸倒引当金の設定 が無い場合の会計処理の説明です。次の「2 貸倒れの見積と 貸倒引当金の設定」157,158頁では、貸倒引当金の設定が有る 場合の会計処理の説明です。
会計実務では、貸倒引当金を法人税法の規定に従って必ず設定しました。 納める税金が少なくなるからです。会計実務では、常に、法律の範囲内 で納める税金をいかに少なくするかは、会計担当者のとても重要な仕事 の一つなのでした。
2級では、微妙に説明が変わります。「当期に発生した債権が当期に 回収不能になった場合には、その債権を減額するとともに、貸倒損失 勘定の借方に記入します。」87頁
2級になると「当期に」が入ります。3級では、最初は貸倒引当金が 設定されていない状態で貸倒損失が発生した場合の説明から始まり、 次に貸倒引当金が設定されている状態で貸倒損失が発生した場合の 説明に進んで行きます。
2級では、最初から、貸倒引当金が設定されている状態で貸倒損失が 発生した場合の説明になります。このように、テキストでは淡々と 貸倒損失が発生した場合の会計処理が進んで行きます。簿記のテキスト ですから、これで良いわけです。
ところが、会社の現場では、貸倒損失が発生すると緊張が走るのでした。 普段の債権管理が良くなかったのではないか、と責任問題になるのです。
今から20年以上前だったでしょうか、マスコミがバブル崩壊と名付け た現象がありました。その頃、景気がよくて日本経済は絶好調でした。
すると、経済が分からない東大法学部卒の確か三重野(みえの)という 日銀総裁が、一気に金利を上げ、しかも市中銀行の貸出しを急に日銀の 権力で制限したのです。
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(次頁に続きます)




