卒業した大学の評判と就職の苦労について(1)
私は、今から50年前大学を卒業して、ある大手の食品メーカーに 就職したのでした。その頃、多くの大学で学生運動と称して学生の グループによる対立の暴力事件が多発していました。1970年前後の ことです
私の大学も激しいものがあり、死傷者まで出していました。食品 メーカーの就職の面接で、私は面接官から「君の大学では、学生運動 がひどいんだね。」と厳しい詰問調で聞かれました。
私は「あれは一部の学生がやっているのでして、私もそうですが多く の学生は暴力を振るったりしません。」と一生懸命に弁明しました。
その会社には私の大学から10人が就職を希望したのですが採用され たのは私一人でした。私の必死の弁明が功を奏したのです。
入社してみると、有名な W大学の学生が何人も入社していました。 当時は W大学でも学生運動は激しいものがあり、死傷者も出していま した。しかし、W大学には私大トップ校のブランド力がありました。 そのブランド力が学生を助けてくれるのです。
( 卒業した大学のマイナスイメージは辛(つら)かった )
私の大学には、そのようなブランド力は全くありませんでしたので、 大学のマイナスイメージは、もろに学生の足を引っ張るのでした。
ずっと後年になって、インターネットで私は当時私の大学の経済学部長 をしていた先生の回顧録をたまたま見ました。そこには、当時の 学生運動は大学が学生から代理徴収して自治会に渡していた自治会費 (毎年、約5千万円)を取り合っての争いであった、と書いていました。
当時は「政府を倒せ」とか「革命だ」などといかにも政治運動のように やっていましたが、経済学部長の先生によると学生達は自治会を押さえ て自治会費の金(かね)を取ろうと暴力で争っていたのでした。
それを読んで、就職の面接で苦労した私は腹が立つやら、ガッカリした りしたのでした。その後、大学が学生から自治会費を代理徴収すること を止めて、どの大学からも自治会費を取り合っての暴力が無くなったの でした。
私の後輩は自治会費の金(かね)の取合いによる暴力事件に足を引っ張 られなくなったのです。本当によいことです。
W大学、K大学のような私大トップ校以外の学生は、大学のマイナス イメージは負担になります。現在、ICU(国際基督教大学)の学生は、 気の毒なことに、内親王と結婚した小室圭のマイナスイメージに足を引 っ張られています。
小室圭は、ICU(国際基督教大学)を卒業して入社した三菱UFJ銀行を 1年数ヶ月で退職しましたが、その間、三菱UFJ銀行から優秀社員として 表彰された、と経歴書に書いているというのです。
会社員ならば誰でも知っていますが、入社1,2年目は仕事を覚えるの が忙しくて表彰を受けるどころではありません。この表彰の話を始めと して、小室圭の話は、何が本当で何がウソなのか分からないのです。
ICU(国際基督教大学)の卒業生で一番有名なのは小室圭です。私の経験から すると、これから就職するICU(国際基督教大学)の学生はとても大変です。
会社の仕事は信頼で成り立っています。言っている事の、何が本当で何が ウソなのか分からない人を会社に入れたのでは、会社はやっていけなくなり ます。
( ICU(国際基督教大学)の学生は、小室圭のイメージを撥ね除(はねの)ける )
会社などの面接官は、ICU(国際基督教大学)の学生に対して、どうしても 小室圭のことが頭に浮かんでしまいます。ICU(国際基督教大学)の学生は、 面接官の頭に浮かんだ小室圭のイメージを撥ね除けなければなりません。
これは、私が学内の死傷者まで出した暴力学生のことを面接官に詰問されて、 必死に自分を弁明した以上に難しいことかもしれません。
小室圭は、他人の金(かね)や国民の税金をうまく使って生きることができる 天才です。宮内庁長官をはじめ何人もの人が、小室圭のその天才に心を奪われた のです。
一般人の間でも、他人の金(かね)をうまく使って生きる人に強い魅力を感じて、 「あの人には私がついていなければならない」と言って、どこまでもその人に ついていく話はいくらでもある話です。
私も、会社の中で実際に見たことがあります。私が転職した会社に、ある大商社 から転職してきた男がいました。その男は、創業者社長の心を掴(つか)んで最初 から高い地位につき、高額の年収を取るのでした。
そして、これからの会社の方向性を見つけるためと、創業者社長の了解をとって、 自分の取り巻きを連れて会社の金で欧米一周出張旅行をするのでした。
この男は、家族を自分の実家において、自分はホテル暮らしをしていました。 そして、新入社員の女性とくっつくのでした。はたから見ると、社会に出たばかり のその若い女性は、20歳以上年上で風采の上がらないこの中年男のどこがいいの だろうと誰もが思いました。
しかし、この新入女子社員は20歳以上年上の中年男に取り憑かれていて、誰の話も 耳に入らないのでした。
このように、はたから見るとどこがいいのだろうと思える男が、妖しい魅力を ただよわして、初老の創業者社長や若い女子社員の心を狂おしく捉えるという実例を 私は実際に会社の中で見たのでした。
ところが、小室圭の場合は、一企業の中の話ではなく、皇室を相手にしての 次元をはるかに異にする国単位のスケールの大きな話です。マイナスの意味で 日本史に残る次元の話です。
しかしながら、ICU(国際基督教大学)の学生だからといって、誰もが小室圭 のように、天才的に他人の金(かね)や国民の税金をうまく使って生きることは できません。
他大学よりもはるかに高い学費を払える家庭環境に恵まれているといっても、 ほとんどのICU(国際基督教大学)の学生は私と同じように会社などに就職し、 苦労して働いて税金を納めて生きていかなければならないと思うのです。
それを考えると、余計なことかもしれませんが、先輩卒業生小室圭のために 就職の面接から苦労するであろう、これからのICU(国際基督教大学)の学生に 対して同情してしまいます。
(次頁に続く)